下落合みどり紛争
閑静な住宅街で知られる落合地域では、マンション開発などで急速に緑地が失われつつある。下落合2丁目では平成16年12月、戦前からの豊かな植栽を残す 旧家跡地で、重層長屋計画が浮上した。このため、住民から緑を守るために土地を買い上げようとするトラスト運動が起こった。
また、計画に適用された東京都 安全条例の解釈を巡って、住民と区が対立。昨年9月から地裁で争われていたが、今年9月に下った判決では、提訴自体は却下されたものの、住民の主張が一部 認められる結果となった。
下落合2丁目の重層長屋計画(地上3階・55戸)は平成16年12月に判明してすぐ、周辺住民からは「屋敷森」と呼ばれた旧家の自然を残そう!と反対運動 が起きた。周辺住民らは「下落合みどりトラスト基金」を設立。篤志家から2億円の寄付もあり、2億3千万円に及ぶ寄付金を集めて、新宿区に計画地の買い上 げを求めた。新宿区も土地を不動産鑑定した価格5億4千万円を足して、8億円近い額で業者に買い取り交渉を行ったが、10億5千万円を掲げる業者との溝は 深く、交渉は決裂したままだ。
一方で、この計画は、新宿区が都の安全条例における例外規定を理由に、建築計画を“特例認定’した結果だ。これに納得できない住民側は、建築審査会に再審査請求を提出。それが却下されるや、今度は東京地裁に提訴し、一歩も退かない構えを見せた。
その判決が、今年9月8日に下った。判決は、隣接住民でない近隣マンションの理事長が原告となっていたため、建築計画の利害関係者と認めず、訴えを却下。一方で、建築審査会での再審議を促す判決となった。
この判決に、住民らは「大きな一歩」と喜んだ。改めて住民名で建築審査会に再審査請求を提出し、平行して地裁にも再提訴。10月16日の審査会から審議に 入った。特例認定を巡っては、新宿区は建築基準法施行令128条を根拠としているが、渋谷区など他の自治体によっても判断が分かれており、建築審査会の判 断に注目が寄せられている。
記事提供:新宿区新聞社
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・下落合みどりトラスト基金
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